明日には忘れるなにかについて

天野くにひろのブログです

900円と銭湯と

アパート両隣の部屋の玄関扉下の隙間から、風呂水と思しき液体が流れ出しているのに気が付いた。定期的に排水管のどこかしらが詰まるので、またそれの影響で風呂の排水が逆流でもしたのだろう。

 

今から入浴しようと思っていたが、風呂の湯が反乱を起こすと面倒くさいので、恋人もどきとスーパー銭湯に向かうことにした。

 

訳あって水が嫌いなため乗り気でなかった俺だったが、スーパー銭湯のシステムのハイテクさにテンションが上がり、水が嫌いなことも忘れて大浴場に入っていった。

 

掛け湯を終えてまず向かったのは電気風呂だ。湯に浸かるとピリピリした刺激で身体をマッサージしてくれる。

 

「肩甲骨の間にクるわ…くにひろもそう思わない?」

 

「俺は肩甲骨より上にクるな…お前もしかして座高かなり高くないか…?」

 

「うるせぇ…こちとらお前より15cmタッパあんだよ…あぁ〜クる〜」

 

気持ちが良いためお互いに某ゲームのスライムの如く、だらしのない口元をさらしたまま10分電気風呂を堪能した。

 

その後お決まりのサウナで我慢大会を開催するのだが、入って5分もしないうちに恋人もどきがギブアップするという爆笑事案が発生してしまう。そんなに堪え性がない癖になぜそんなことをなぜやろうと思ったんだ。

 

仕方がないのでサウナから半泣きで飛び出した恋人もどきに再度掛け湯をさせ、16度の水風呂ではなく30度の源泉にたたき込んだ。30度の源泉すら寒がって秒で飛び出してきたわけだが。

 

その後は39度前後の炭酸風呂に無言で浸かり続けた。炭酸風呂には美肌、減量、便秘解消などの効果があると板書きされており、二人とも気合いを入れて浸かった。炭酸風呂に浸かり初めて15分経った頃、お湯から離れた。そして髪と身体を洗い、大浴場をあとにした。

 

着替えて脱衣所を出ようとした時、恋人もどきがビン牛乳の自販機を発見した。二人ともコーヒー牛乳を買って一気飲みをした。身体に悪そうなゾクゾク感がたまらなかった。

 

移動して喫煙所で一服していると、恋人もどきが真横に立って、ボソッと呟いた。

 

「やっぱり俺、そんなに胴長じゃないし」

 

「分かってる、からかったんだ。悪かったよ」

 

吐き出した煙があっという間に換気扇へ吸い込まれていくのをみて、平和な日だな、と思った。